独立戦争と憲法の通説に挑むロスバードの歴史叙述
AI要約 要約
本稿は、マレー・ロスバードの米国史『Conceived in Liberty』第5巻を論評する。ロスバードは米国憲法を、有力な経済的利害集団が革命の急進的原理に対抗して進めた反革命と捉える。評者はその独自性と学術的価値を高く評価する一方、反国家思想による偏りや未完成原稿に由来する限界も指摘する。
論点
- ロスバードは、商業・債権者・土地所有の利害集団が、英国型の階層秩序と重商主義(国家が貿易を統制する政策)を再現する中央政府を求めたと論じる。
- 第5巻は失われたと思われていたが、ミーゼス研究所に残された原稿を経済史家パトリック・ニューマン(Patrick Newman)が解読・編集し、刊行に導いた。
- 評者は人物評価の単純化や文献案内の不足を批判しつつ、通説が薄めがちな当時の対立を鮮明に描く点を評価する。提示本文は戦後経済の議論の途中で途切れている。
著者の立ち位置
評者は、リバタリアニズム(個人の自由と国家権力の制限を重視する思想)に立つロスバードの歴史叙述を高く評価しつつ、その反国家的な偏りには距離を置く。
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